あなたの噛み合わせは大丈夫?歯列矯正が必要な状態の見極め方

矯正歯科には歯並びを治すという目的以外にも、噛み合わせを正常にするという重大な目的があります。健康面を支えるためにも大事な噛み合わせ。自分で歯の噛み合わせをチェックしてみて、矯正治療が必要かどうか検討することが大切です。

良い噛み合わせと悪い噛み合わせ

物をどのように噛んでいるのか、口を開いたとき痛くないか、そんなことは人とは案外比べないものです。まずは噛み合わせの良さとはどんなものなのか、基準を知りましょう。

噛み合わせが良い状態とは?

歯列の噛み合わせとは、上の歯と下の歯が接触することをいいます。この噛み合わせによってものを噛み切り、すりつぶすのですから、一部しか触れていない状態だと噛み合わせは良いとはいえないでしょう。
噛み合わせが良い状態とは、奥歯も前歯も噛み合っていて、力が左右にバランス良くかかっている状態です。
しかも、口の状態は成長していく中でも変わっていきますし、普段とる姿勢によっても変わります。今噛み合わせが良いからといって、これからもその状態が続くとも限りません。

噛み合わせが悪いと起こる弊害

均等に歯に力が分散されないと、口の中だけでなく体全体にも影響があります。
・顔が歪むので体だけでなく心にも負担がかかる
・うまく咀嚼できないので栄養補給に影響が出る
・力のかかり方が偏っているので頭痛や肩こりが生じる
・顎の力の行き場がなくなり顎関節症になる
噛み合わせ一つ変わることで、こんなにも影響があるのです。放置していては問題がさらに大きくなっていってしまうでしょう。

あなたの歯の噛み合わせは大丈夫?

体に影響する前に、自分で噛み合わせのチェックができたら問題に早く気づけます。簡単にチェックする方法があるので、鏡を用意して早速確認してみましょう。チェックするのは左右だけでなく、上下や奥歯もチェック対象です。
チェックするときの基本的な姿勢としては、鏡の正面に立ち顎を引いた状態でまっすぐ姿勢を保つことです。首が前に出てしまうと、下顎の状態が変化して正確に測ることができません。

左右のチェック方法

1.上顎と下顎を閉じた状態にする
2.口の端から端が確認できるように「い」の発音をする状態で口を横に大きく開く
3.前歯の中央の歯間が、上と下で一直線に結ばれているかチェック
上顎と下顎の歯間がずれているなら、左右がずれているといえます。

水平方向のチェック方法

1.棒を左右の奥歯で噛む(できれば厚さが均等で薄い棒が良い)
2.棒が顔の中央に対して直角かチェック
このとき、どちらかの顎が上や下にずれていれば、棒は直角になりません。

奥歯の噛み合わせチェック方法

1.上と下の顎を歯が軽く鳴るくらいの強さで繰り返し合わせる
2.音の響き具合をチェック
左右正常に奥歯が噛み合っているなら、響き具合は左右同じになります。しかし、どちらか一方しか鳴らないというのであれば、奥歯はうまく噛み合っていません。

噛み合わせの矯正治療を考える

噛み合わせを正常な状態にするなら、矯正歯科での治療が一般的です。矯正歯科といえば叢生(乱杭歯)のような凸凹した歯並びを治す方法でもありますが、噛み合わせの矯正とは微妙に異なるところがあります。

歯並びと噛み合わせは違う

実は歯並びが良いからといって、噛み合わせが良い歯列とは限らないのです。綺麗に歯が並んでいても、奥歯と奥歯がしっかり噛み合っていない、上の歯よりも下の歯が出ている、下から見ると上の歯が出ていて下顎の歯との間にすき間がある、この状態なら噛み合わせは悪いです。
審美的にも美しいといわれる「横顔がEラインの状態」だと噛み合わせも良いといわれているので、美しさと健康面、この両面を追及できるのが理想的な矯正といえます。

医師の意見を活用する

患者も最初は「早く綺麗な歯並びになりたい」と願うばかりに審美的な面だけを注目してしまうことがありますが、しっかり噛み合わせもチェックしなければなりません。違和感があればすぐに医師に相談することが大切です。
そのままにして矯正治療を進めてしまうと、顎関節症になる可能性もあります。
現在ではセカンドオピニオンといってかかりつけの医師以外にも意見を聞きに行くことが推奨されているので、いろんな病院で診察してもらうことも良い方法です。

噛み合わせの矯正方法

現在は様々な矯正方法があるため、「ワイヤーを歯に装着すると見た目が悪くなるから嫌」と感じていた人でも、マウスピースや裏側矯正などを使ってライフスタイルに合わせて治療できるようになっています。

噛み合わせに合う治療法

噛み合わせの治療に最適な矯正の条件をあげていきます。

・奥歯の噛み合わせを確かめることができる
・奥歯を動かすことができる
・部分的ではなく、歯全体を動かすことができる

こういった条件が望ましいため、部分矯正などでは全体的な噛み合わせの矯正は難しいといえます。

インコグニトアプライアンスシステム

矯正の中でも歯を動かす効率が高いジルコニアブラケットも噛み合わせの矯正に合っていますが、インコグニトアプライアンスシステムは裏側矯正ですし目立たないのでオススメです。
治療の流れの中には歯型や噛み合わせの記録を採取する段階が含まれているのですが、スキャナーが使われているので精密にデータが取れます。フルオーダーメイドで患者の状態に合わせてブラケットを作るため、違和感のない装着ができるでしょう。目立たない矯正といえばマウスピースも良いですが、裏側矯正の方が奥歯の噛み合わせを確認しやすいため、噛み合わせに悩んでいる人にはこの方法が良いです。

理想的な矯正のために噛み合わせにも注目

体調不良が実は噛み合わせが悪かったせいだった、というのは案外よくあることですが、多くの人が見逃して症状を放置しています。気づいて矯正をすれば問題をすっきり解決できるので、悩んでいる人はまず自分の歯の状態をチェックしてみましょう。矯正の方法は歯の状態によって変わってくるので、医師と装着時の違和感も含め相談しながら治療していくことが大切です。

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歯列矯正に失敗しないためにも、ぜひ基礎知識については知っておくことをおすすめします。

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