歯科矯正はやっぱり痛い?原因と対処方法を紹介!

歯科矯正には、違和感や痛みがつきものです。個人差はありますが、ちゃんと知識を持っていればその痛みを緩和・予防できるかもしれません。ここでは、矯正の痛みはどのようなものか、どう対処していくのか紹介します。

痛みを感じないのは少数派

約9割の人が歯科矯正中に痛みを感じています。感じ方は人それぞれですが、矯正をする場合は痛みを感じるものと考えておくほうが良いでしょう。ただし、矯正で痛いと感じる要因はひとつではありません。まずは、どのようなときに痛みがあるのかを確認してみましょう。

歯が動く痛み

矯正は装置をつけて歯を引っ張るため、装置を調整するたびに力が加わります。最初は軽い違和感でも時間がたつにつれ歯が動きだし、それが痛みになります。ただし、歯が動く痛みを矯正中ずっと感じているわけではありません。治療を始めた当初は装置をつけて1週間程度痛みが続くこともありますが、治療を続けていると慣れていきます。治療を続けて慣れてしまえば、装置を調整して2日~3日たつと痛みが治まる人もいます。調整は月に1回程度ですので、痛みのピークは月に3日間程度ということになります。もちろん個人差はあるので6日以上痛みが続く人や、装置を調整して数日たってから痛みだす人もいます。どうしても我慢できない、痛みが長く続くようなら一度歯医者さんに相談してみましょう。

装置が当たる痛み

矯正中に感じる痛みの原因は、ほとんど矯正装置が当たったときの痛みです。過去に矯正歯科で行われたアンケートでは、「装置が当たって痛い」と感じたことがある人は90%にもなりました。多くの人が装置の当たる痛みを感じていますが、その中の半数以上の人が1週間以内に痛みに慣れたとも答えています。時間はかかったとしても慣れる痛みなので、途中で治療をやめる人はほとんどいません。
注意するべきなのは、装置の変形などによる痛みです。ブラケットとワイヤーを使った矯正をしている場合、ワイヤーが飛び出ている、装置の一部が欠けて口腔内に当たるケースがあります。こうした装置の不具合は、自分では対処できないので歯医者さんに対応してもらいましょう。
ほかにも、矯正中は本来存在しないものを取り付けているので、摩擦が生じて口内炎ができやすくなります。この場合は、治療が進んで歯並びが揃ってくると、装置が強く当たることも減り症状が改善されるケースがほとんどです。

血行不良の痛み

矯正で歯が動くと、神経が圧迫されて血行が悪くなります。血管内に老廃物がたまるので、肩こりのようなジンジンとしびれるような痛みが発生します。血の流れが良くなると、老廃物も流れて痛みも治まります。

治療による痛み

矯正するときに抜歯や、歯茎に切れ込みを入れる外科手術を行う場合もあります。痛み止めの注射や薬の処方などで、対応するので基本的には傷の治りも早く強い痛みはありません。だたし、歯が上手く生えずに歯茎に埋まっている場合は処置が難しくなります。歯茎を切ったり骨を削ったりする必要がでてくるので、深く埋まっているほど傷が深く治りが遅くなります。薬で痛みを抑えますが、しばらくは鈍い痛みに加え、顔が腫れる可能性があることも覚えておきましょう。

ブラケットとマウスピースで痛み方が違う?

多くの人が感じる、矯正装置が当たっている痛み。この痛みは、装置によって当たり方が変わるので感じ方にも違いがあります。一般的なブラケットを使った場合とマウスピースを使った場合でどのように違うのでしょうか。

ブラケット

ブラケットは歯に小さな器具を取り付け、そこにワイヤーを通して歯を引っ張る方法です。月1回ほどのペースで調整を行い、歯を動かします。取り付けた、もしくは調整して数時間たつと違和感が出始めて、翌日~3日目には痛みのピークを迎えます。ピーク時には食事中に噛むだけでも痛みが走ります。また、装置が口腔内に当たることも多く、慣れないうちは口を動かしづらく誤って口内を噛むこともあるので注意が必要です。

マウスピース

マウスピースは、装置を上顎・下顎の歯列にかぶせるタイプの矯正装置です。症状によって頻度が違いますが、定期的にマウスピースを交換して歯を動かします。ブランケットと違い、取り外せるので食事中や歯磨きのときに取り外して邪魔にならないことが特徴です。痛みは、マウスピースを交換した直後から締め付けるような圧迫感があります。また、装置を外したあとしばらくは、咀嚼すると痛むことがあるようです。装置をかぶせるタイプなのでブランケットよりも突起が少なく、比較的痛みは少ないと言われます。

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痛みを和らげる知識

装置を着脱するときの痛みは仕方ありませんが、一部の痛みは自分自身で和らげられる可能性があります。次は、痛みを和らげる・予防する方法を説明しますので試してみてください。

歯磨き

歯磨きは、痛みを和らげる最も簡単な方法です。歯茎や歯と歯茎の境目をマッサージすることで、血行を良くして痛みを緩和する効果が期待できます。また、ブランケット装着中は汚れがたまりやすく、普段より入念に歯を磨かなければいけません。口内環境が悪くなると歯周病や虫歯など、別のトラブルに悩まされることもあるのでしっかりと磨きましょう。

ホワイトワックス

矯正装置が当たって痛むときや、装置が破損したときの応急処置としてホワイトワックスが使えます。ホワイトワックスは半透明のシリコンのようなもので、強く当たる部分のブラケットを覆うように押し付けて固定します。装置をホワイトワックスで覆うことで刺激を抑え、痛みの軽減や口内炎予防が可能です。

食事

固いものを食べるときは力が強く入るため、痛みを感じやすくなります。慣れるまではあまり噛み切らなくても良い、おかゆや煮込み料理など柔らかい食事がおすすめです。また、固いものを食べたときに矯正装置が欠ける・壊れるといったトラブルもあるので気をつけてください。ほかにも、ガムやキャラメルなどの粘着性の高い食べ物も装置の変形に繋がるので治療中は避けましょう。

薬の処方

どうしても痛みが我慢できない場合は、痛み止めの服用をします。ただし、お腹の調子が悪くなる、発熱やかゆみといった副作用がでる可能性もあるので注意が必要です。痛みのピークを乗り切るまでの補助として使い、頻繁に飲まないように心がけてください。また、抜歯をしたなど抗生物質を処方されている場合は、必ずだされた分を飲みきりましょう。処置した箇所をバイ菌から守り、傷の治りを助けます。こうした薬は、飲み合わせが悪いと副作用が強くなる薬もあるので、ほかに飲んでいる薬がある場合は医師に相談してください。

ケアをすることで矯正の痛みを抑えられます

歯科矯正は高確率で「痛い」と感じると考えておきましょう。ただし、その期間は長くなく、痛みに合わせた対処をすることで緩和・予防も可能です。ちゃんと知識を持って望めば、痛みが辛くて途中でやめてしまう事態は防げます。慣れるまでは大変ですが、キレイな歯並びを目指してケアをしながら乗り切りましょう。

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